親子関係について

コーチング名古屋ブログ

PHM15_0932目標達成コーチングをさせていただく中で、大きな障害として現われやすいのが親子関係です。

比較的大きな心理的障害の場合、その要因の多くが親子関係にあるといっても過言では無いと考えています。

そして、その多くが誤った認識に基づいています。

 

よくあるのが、程度の差こそあれ、親を許せないといったケースです。

誰かを許せない場合、その感情にはある前提があります。

それは、許せない相手が、自分より優れた存在と認識していることと、相手に期待をしていることです。

例えば、親に叩かれた場合、そのことをいつまでも許せないという事はあると思います。

一方、ペットに噛みつかれた場合、ペットをいつまでも許せないと言うことは無いでしょう。

この差は、相手が、自分より優れた存在であるかどうかという認識と、相手に期待をしているかによって生じます。

 

親を許せないというケースの場合、その前提として、親を自分より優れた存在であると認識し、かつ、親に期待をしているのです。

 

ただ、親の方が子供よりも優れた存在であるということは、生物学的にありえません。

なぜならば、生物は、自分より優れた子孫を残すことが原理原則であり、種の存続のために必要なシステムであるからです。

自分より劣る子孫を残すことは、長期的に見ると、生物的には種の絶滅を意味します。

人類は、700万年間、自分の世代より優秀な子孫を残すことで生存・繁栄を続けてきました。

今後もこの原理原則が続くことは間違いなく、親の方が子供よりも優れているということはありえないのです。

 

しかし、多くの人が、親の方が子供より優れていると誤認してしまっています。

その結果、親が自分より優れているにもかかわらず、期待に応えてくれなかったことに対して「許せない」と考えるのです。

 

本来、生物学的に見ると、親の方が子供よりも劣っていると捉える方が妥当です。

この場合、子供より劣っている親が、子供の期待に応えられないのは、ごく当たり前です。

冷静に、原理原則から考えると、このような判断が出来ると思います。

こう捉えられるようになると、これまで許せなかったことを、次のように捉えることが可能になります。

「(自分よりも未熟な存在から)人にしてはいけないことを学ぶことができた。ありがとう。」

自分より未熟な存在だからこそ、自分がしてはいけないと認識できていることをしてしまうのです。

自分より成熟した存在なら、そういうことをするはずがありません。

そして、自分が嫌な思いを経験したからこそ、本当に人にしてはいけないということが体得できるわけですので、大変貴重な学びが出来たと捉えるべきなのです。

更にいえば、「許せない」ことを本気で、命がけで経験するからこそ、本気で「許せる」ことを学べるのです。

 

そして、自分が親になったときには、してはいけないことはしなければいいのです。

もし、自分が親から学んでいなければ、してしまったかもしれないことを。

なおかつ、生物学的に、自分が頂点で子孫が劣っていくなどという完全に誤った傲慢な認識に陥ることなく、自分より優秀な子供を育て、自立させていけばいいのです。

原理原則に逆らうと苦しみが始まります。

原理原則に則った親子関係を構築していけば、自由と自立が手に入ります。

 

そして、親子関係の根本的な解決方法は、「親を超える」ということなのです。

親を許せないということは、親が自分より優れているということを認めてしまっている結果なので、いつまでも親を超えることが出来ないのです。

 

コーチングプログラムでは、親子関係の再定義や再構築のサポートも実施しております。

その結果として、生きづらさが解消されたり、夢や目標が達成できるなど、悩みの解消や自己実現などの大きな成果に繋がっています。